深森ふみこ(ふかもり ふみこ)プロフィール
徳島大学医学部卒業。 神戸大学付属病院、兵庫県立がんセンター、神戸労災病院で勤務した後、 兵庫県内の僻地 にて6年間眼科診療を行う。 平成19年ふかもり眼科開業。 幼少のころからの自身の病弱な体質を変えるため、ローフードマイスター1 級を取得、「食」に取り組む。 食生活の大切さを身をもって知り、本格的に最新の栄養学の研究を開始。 現在は診療のかたわら、食の大切さを多くの人に広めるため全国各地で講座や講演活動を行っている。

Vegan Doctor
”私は人を食事で健康に導くために生まれてきたドクターです”

「幼少のころ」
小さいころ、体が弱く、いつもお腹をこわしていた思い出があります。 また、感受性が強く、情緒の浮き沈みが激しい子どもだったので、 家族や友人のなかで、強力に自制して平常を保とうとする面がありました。 現在の精神力の強さはこんな子どものころの経験からきているのかもしれません。   こんな不調も、自分が医者になり、 薬を飲んだり手術をすれば、ほとんどの病気は治るものだと信じていました。   実はおとなになってからある”特異体質”が判明し、 このことが私の体調や情緒、特に健康に対する価値観に大きな影響を及ぼすことになります。   薬や手術だけでは病気は治らない。 そんな思いをもって、医師としての人生を歩むことになります。
「多忙な勤務医時代」
勤務医時代は兵庫県で10年間勤務医をしてました。 兵庫県というのは、日本の縮図とも言われます。 なぜなら、大都会の象徴である政令指定都市と僻地が混在し、 さらに瀬戸内海と日本海に面するエリアです。 その兵庫県で神戸4年間、 僻地医療6年間に従事しました。 都会では、仕事や人間関係によるストレス、 生活習慣の乱れが原因の目の疾患が多くみられました。 このことは後ほど詳述しますが、 私自身も、多忙によるストレスや食生活の乱れを抱えた時期でもあります。 感受性の強さによって、 患者様の悩みを我がことのように感じてしまい、 疲れ果てないよう、自分を気遣う日々はいつもストレスと隣り合わせです。   一方、僻地では、眼科医がとても少ないため、 どんな人でも受け入れることになります。 生後3日目の生まれたての赤ちゃんから90才を超えるご高齢の方まで診療するという貴重な経験ができました。   都会と違って電車やバスの本数が少ないため、 免許を持つ年齢になると本当に多くの人が車を運転するようになります。 田舎暮らしでは、高齢になって車を運転できなくなるのは死活問題でもあります。 免許を更新できる視力を維持することが、 その人の生活のクオリティを上げたり下げたりするのです。 これは都会の病院勤務の時には、ほとんど気づかなかったことですが、 僻地医療に携わり、目が見えることの重要性を痛感しました。   医師の仕事とは、病気を診察するだけではなく、 都会ぐらしか田舎暮らしかだけでもこれだけの違いが出てきますから、 その人の社会背景や生活スタイルがどういったものであるか、 きちんと尋ねることが、 人間の生活の質を改善したり向上させるということに気づきました。
「ある日起こった異変 このままではいけない」
子どものころから体は弱いほうでしたが、 大人になっても胃腸が弱く、 扁桃腺炎まで出るようになりました。 扁桃腺炎が出ると、のどがたまらなく痛くて診察で患者さんと話できなくなるほどでした。 仕事の合間には、 甘いクッキーや生クリームたっぷりのケーキ、 砂糖をまぶしたドーナツを食べていました。 ストレスだらけの仕事のなかで、 そんなことが気持ちを落ち着かせるための手段だったのです。 ところがある日異変がやってきました。 ある真夜中に突然、頭の先から足の裏まで全身にじんましんが現れました。 鏡を見ると顔はブツブツだらけで真っ赤でした。ひどくショックを受けました。 翌日、じんましんを診察してもらうとステロイドが必要だと言われ処方されました。 ステロイドを使うほど酷いじんましんとは、、、、さらにショックを受けました。 原因は強いストレスと偏食だと、自分でもすぐに気づきました。   「このままではいけない」  その時、私の中で何かが確実に変化したのです。
「私の体質改善」
心の中の変化は人生を変えます。 何とか今の自分を変えたい。もっと良くなりたい。 そう思いながら健康についての情報検索をしていたところ、 2012年にローフードという食事法を知り、 私自身の食生活を一気に変えるきかっけを得ました。   ローフードとは、英語でraw foodのことであり「RAW = 生の」食材を意味します。 自然の食材(野菜や果物など)を加熱せず、 生のまま丸ごと食べることによって、 生きたビタミン・ミネラル・食物酵素を体内に取り入れる食事法です。   様々な健康法がありますが、 一般の人でも実践しやすく、 また効果が高いことや情報が豊かなことで、 取り組みやすいと判断しています。   これは単純な食事法ではなく、「健康哲学」に基づくものです。 医学の父 ヒポクラテスやピタゴラスなどの考えを背景に、 主にアメリカの医師たちによりまとめられた健康哲学が基盤となっています。 こうした古来からの知恵を生かしつつ、現在の社会生活にあった形の食事法を、 私は医師としての知識と経験をもとに、吟味して取り入れていこうとひらめいたのです。   それからというもの、甘いお菓子をフレッシュな果物に変えました。 パンやピザなど洋食をやめて、 新鮮なサラダをたくさん食べるようになりました。   こうしたことは、やるとなれば徹底してやったほうがよいのです。   そうすると何が起こったでしょう? まず、嘘のように身体が軽くなったのです。 頭の回転は良くなり、精神も安定するようになったのです。   ストレスなど感じなくなりました。 そして、ひどく悩まされていた扁桃腺炎も消えてしまいました。   食生活と体質はダイレクトにつながっていることを身をもって知ったのです。
「実践と研究、そして普及へ」
そこから医師として、私の食生活と病気の研究が始まりました。   毎日食べているものを調べていくと、 白い砂糖がなぜ体に悪いのか、科学的根拠を見つけることができました。 虫歯になるだけではありません。   白砂糖には人をイライラさせ、精神を不安定にさせ、 うつ病を引き起こし、それに骨粗鬆症とも関係があったのです。   この事実はショックでした。 医学部では学ばなかったことです。   クリニックでの診療時にも、   クスリを処方するだけでなく、 食生活を改善するようにわかりやすく説明を始めました。 そうすると、私と同じように体の調子が良くなった人、 精神的に安定した人、アレルギーが改善した人などが続々と現れ出したのです。   もちろん、なかなか体質の変化が現れない人もいます。 食生活を変えていくことは、 とてもハードルが高いことと思い込んでいる場合は なかなか良い変化は現れません。   そういった場合はできるだけ、 その人が気楽にできるような方法をお伝えしています。   食生活を改善する近道が1つあります。 それは、バラバラの情報ではなく、まとまった知識を持つこと。 そのために時間をとって学ぶことです。   遠回りのようで、一番の近道です。 講演会やお話会などで食の大切さをお伝えし、 今すぐできる改善方法をお話する活動をしています。
「これからのミッション」
そして、最近、   私自身が、「食後高血糖」(糖尿病予備軍)であることが発覚しました。 特異体質であること。そして私の状態は現代人の問題点としてもリンクします。 先日、自己血糖測定もして食後高血糖(糖尿病予備軍)だと確信し、   今後は、 低炭水化物(正確にいうと低ブドウ糖食、低インスリン分泌食。)に基づく食事法に、 厳密にシフトしていく必要があるのです。 低ブドウ糖食に切り替えてから、精神的にものすごく落ち着いています。 血糖値が正常な人はみんなこんなに落ち着いていると思うと、羨ましい気がします。 子どものころからの、心身の苦しさの原因が今はっきりとしたということです。   しかし、これも「ギフト」です。  私は父の遺伝も受け継いでいると考えてますが、 実は重要な現代の問題点が浮き彫りになりました。 それは何かと言うと、まさに私がそうであったように、 検診で発見できない食後高血糖、糖尿病予備軍は多いと言うことです。   私は眼科医ですが、目は心身のコンディションをよく映し出す鏡のようなものです。 食事によって、不調や重い病気を回避できることが、 私自身の経験から解明されているのですから、 その方法を今後は社会全体に伝えていくことも、 大切な仕事と考えたいと思っています。   食と人間の関係について講座、セミナー、講演会、お話会をしています。   「食べもの」は愛そのものであると考えています。 そして、人間まるごと、宇宙まるごと含めた、 ホリスティック(全体的)な視点で食を捉えています。   21世紀は新しい時代です。 古い考えを手放し新しい流れに乗ることが、人生を豊かにすることだと考えています。

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